
「家賃は手取りの3分の1」——この目安を聞いたことがある人は多いはずです。でも、総務省の家計調査によると一人暮らしの平均家賃は約53,000円[^1]。手取り20万円の人なら27%で、実は3割にも届いていません。
では、あなたの家賃は「払いすぎ」なのか、それとも適正なのか。この記事では、手取り額別の家賃目安と、自分に合った金額を見つけるための考え方を紹介します。
「手取りの3分の1」は長年語られてきた目安ですが、この基準は物価や生活スタイルが今とは違う時代に定着したものです。
現在は、スマホ代、サブスク、奨学金の返済など、昔はなかった固定費が増えています。家賃を3割にすると他の支出を圧迫し、貯金ができなくなるリスクが高まります。
最近のファイナンシャルプランナーの間では、手取りの25%〜28%、余裕を持ちたいなら20%台前半がより現実的な目安とされています[^2]。
大切なのは「〇割」という一律の数字ではなく、自分の生活費全体を見渡したうえで無理のない金額を決めることです。
手取り額ごとに「25%」「28%」「33%(従来基準)」の3パターンで家賃の目安を計算してみました。
| 手取り月収 | 25%の場合 | 28%の場合 | 33%の場合 |
|---|---|---|---|
| 15万円 | 37,500円 | 42,000円 | 49,500円 |
| 18万円 | 45,000円 | 50,400円 | 59,400円 |
| 20万円 | 50,000円 | 56,000円 | 66,000円 |
| 25万円 | 62,500円 | 70,000円 | 82,500円 |
| 30万円 | 75,000円 | 84,000円 | 99,000円 |
| 35万円 | 87,500円 | 98,000円 | 115,500円 |
たとえば手取り20万円の場合、従来基準(33%)だと66,000円ですが、25%基準なら50,000円。この月16,000円の差は年間で約19万円にもなります。その分を貯蓄や投資に回せるかどうかは、長い目で見ると大きな違いです。
月7万円の物件でも、管理費5,000円+駐車場15,000円がつけば実質9万円。家賃を比較するときは管理費・共益費込みの「総住居費」で考えましょう。
家賃が安くても通勤に往復2時間かかる立地なら、交通費と時間のコストが加算されます。定期代が月1万円上がるなら、駅近で家賃が8,000円高い物件のほうがトータルでおトクかもしれません。「家賃+交通費」の合計で比較するのが賢い判断です。
2年ごとの更新料(家賃1か月分が一般的)を忘れていませんか? 月7万円の物件なら、更新料を月割りすると約2,917円。実質的な月額は72,917円です。更新料ゼロの物件やUR賃貸なども選択肢に入れて比較しましょう。
額面と手取りの区別がついていない人は意外と多いです。手取りは額面からおおよそ20〜25%引いた金額。ここがズレると、すべての計算が狂います。直近の給与明細で「差引支給額」を確認しましょう。
スマホ代、保険料、サブスク、奨学金返済、光熱費——これらの合計を手取りから引いた残りが「家賃+変動費+貯蓄」の予算です。固定費を把握すれば、家賃にいくら回せるかが逆算できます。
今の家賃が高いと感じるなら、更新時が交渉のチャンスです。周辺の同条件物件の家賃相場を「SUUMO」や「HOME'S」で調べて、データを根拠に伝えましょう。月3,000〜5,000円の減額に成功するケースは珍しくありません。
自分の家賃が高いのか安いのか、感覚だけで判断するのは難しいもの。同じ年代・地域・世帯構成の人たちと比較することで、客観的な判断材料が得られます。
家賃は毎月出ていく最大の固定費だからこそ、「なんとなく」で決めると年間で数十万円の差になります。まずは自分の手取りと家賃の比率を確認するところから始めてみてください。
Q. 家賃は手取りの何割が目安?
→ 従来は3分の1(33%)とされてきましたが、現在は手取りの25〜28%がより現実的な目安です。
Q. 一人暮らしの平均家賃はいくら?
→ 総務省の家計調査によると、単身世帯の平均家賃は月約53,000円です。
Q. 家賃が高すぎるかどうか、どう判断すればいい?
→ 管理費・交通費・更新料込みの「総住居費」を手取りの30%以内に収められているかを確認しましょう。
Q. 家賃交渉は実際にできるもの?
→ 更新時に周辺相場のデータを示して交渉すれば、月3,000〜5,000円の減額が通るケースもあります。