
「一人暮らしの食費の平均は約4.4万円」——よく見る数字ですが、これは全年代・男女をまぜた平均です。実際には、20代の女性と50代の男性では月1万円以上ちがうこともあります。
自分の食費が高いか安いかを判断したいなら、全体平均より「同じ年代・同じ性別の人はいくら使っているか」で見た方が正確。この記事では、総務省・家計調査(2024年・単身世帯)の一次データをもとに、年代別・男女別のリアルな食費を並べて、あなたの立ち位置がわかるようにします。
まず年代別から。総務省・家計調査(2024年・単身世帯)の食料費[^1]を並べるとこうなります。
| 年代 | 食費(月平均) | 全体(43,941円)との差 |
|---|---|---|
| 34歳以下 | 40,305円 | −3,636円 |
| 35〜59歳 | 47,673円 | +3,732円 |
| 60歳以上 | 43,472円 | −469円 |
| 全体平均 | 43,941円 | ― |
意外に思うかもしれませんが、一番食費が高いのは35〜59歳で、34歳以下(20〜30代前半)はむしろ平均より安い。若い世代は収入がまだ高くないぶん、食費も抑えめという構図です。「20代なのに食費が平均以下だ」と落ち込む必要はまったくなくて、それが普通ということですね。
なお、これは全単身世帯の数字。働いている一人暮らし(勤労単身世帯)だけに絞ると平均は月45,750円、34歳以下では40,734円[^1]と、傾向は同じです。
次に男女別。同じ2024年・単身世帯の食料費で比べます[^1]。
| 性別 | 食費(月平均) |
|---|---|
| 男性 | 46,886円 |
| 女性 | 41,346円 |
男性の方が月5,500円ほど高い。「男性の方が食べる量が多いから」もありますが、最大の理由は外食費です。単身世帯の外食費は男性が月13,873円、女性が7,121円[^2]と、ほぼ2倍の差。食材を買って自炊するか、外で済ませるかの違いが、そのまま食費全体の差になっています。
逆に言えば、男性が食費を下げたいなら、削りしろが一番大きいのは外食ということ。自炊レベルを1段階上げる方法は、一人暮らしの食費シミュレーション記事にまとめています。
年代と性別をかけ合わせると、より自分に近い数字が見えてきます(2024年・単身世帯の食料費[^1])。
| 年代 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| 34歳以下 | 40,308円 | 40,288円 |
| 35〜59歳 | 51,710円 | 41,502円 |
| 60歳以上 | 46,897円 | 41,569円 |
面白いのは、34歳以下では男女の差がほぼゼロ(男40,308/女40,288)なこと。若いうちは男女とも同じくらいの食費ですが、35〜59歳になると男性が一気に51,710円まで上がり、女性(41,502円)と1万円以上の差がつきます。中年男性の外食・付き合いが効いてくるゾーンですね。
自分の月の食費を、上の表の「自分の年代×性別」のマスと比べてみてください。それより高ければ削りしろあり、低ければ十分うまくやれている、という判断ができます。
ここまで紹介したのはすべて平均値です。ただ、平均は外食の多い一部の人に引き上げられるクセがあります。
たとえば同じ「35〜59歳男性」でも、自炊中心で月3万円の人と、毎晩外食で月8万円の人が混ざって平均51,710円になっている。実際の「真ん中の人」(中央値)は、平均より数千円低いと考えられます[^3]。だから平均より少し高いくらいなら、実は「真ん中よりやや上」程度かもしれません。
食費は1日・1週間の単位に割り戻すとさらに管理しやすくなります。自分の食費が高いか低いかのセルフチェックは、こちらの記事で詳しく解説しています。
Q. 20代一人暮らしの食費の平均は?
34歳以下の単身世帯の食料費は月約40,305円(2024年・家計調査)です[^1]。働いている人(勤労単身)に絞ると約40,734円。全体平均(約4.4万円)より低めなのが普通なので、平均以下でも心配いりません。
Q. 一人暮らしの食費、男性と女性でどれくらい違う?
男性46,886円、女性41,346円で、月5,500円ほど男性が高いです[^1]。主因は外食費で、男性(13,873円)は女性(7,121円)のほぼ2倍[^2]。ただし34歳以下では男女差はほぼありません。
Q. 平均より食費が高いと使いすぎ?
一概には言えません。平均は外食の多い層に引き上げられるため、中央値(真ん中の人)は平均より低め。年代×性別の該当マスと比べて大きく上回っていなければ、標準的な範囲と考えて大丈夫です。
本記事の食費は、総務省統計局「家計調査 家計収支編 単身世帯 詳細結果表(第2表)」の用途分類(自世帯で消費した食料。他世帯への贈答分は含まない)による2024年(令和6年)の月平均額です。用途分類の単身世帯・食料費は総数で43,941円(最新の2025年速報値では約44,659円[^4])。同じ家計調査でも「費目分類」(贈答を含む消費支出の内訳)では単身世帯の食料は48,204円と表示され、定義が異なる点にご注意ください。中央値は公的統計として公表されていないため、本記事では平均値をもとに解説しています。
[^1]: 総務省統計局「家計調査 家計収支編 単身世帯 詳細結果表・第2表(男女,年齢階級別/用途分類)」2024年(令和6年)平均。単身世帯・食料 総数43,941円、34歳以下40,305円、35〜59歳47,673円、60歳以上43,472円、男46,886円、女41,346円、34歳以下男40,308円/女40,288円、35〜59歳男51,710円/女41,502円、60歳以上男46,897円/女41,569円。勤労単身世帯 総数45,750円、34歳以下40,734円。出典: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20240 [^2]: 同上・家計調査2024年 単身世帯の外食費 月平均。男性13,873円、女性7,121円。 [^3]: 中央値は公的統計として公表されていないが、食費の分布は外食の多い高額層に平均が引き上げられる傾向があるため、中央値は平均を下回ると推定される。参考: 家計簿アプリ等の推計では単身世帯の食費中央値は約35,000円前後とされる。 [^4]: 総務省統計局「家計調査 単身世帯 第2表」2025年(令和7年)平均・用途分類。単身世帯・食料 総数の速報値は約44,659円。出典: https://www.stat.go.jp/data/kakei/2.html