
「二人暮らしを始めたけど、食費って月いくらが普通なんだろう?」
同棲や結婚で二人暮らしを始めると、まず気になるのが食費ですよね。一人のときは自分の分だけ考えればよかったのが、急に「二人分」になって、しかも相手との金銭感覚のすり合わせも必要になる。「うちの食費、使いすぎ?」とモヤモヤしている人は多いはずです。
結論から言うと、二人暮らし(世帯人員2人)の食費は月約79,340円(2025年・家計調査)が平均的な目安です。この記事では、総務省・家計調査の一次データをもとに、その中身と「一人暮らし2人分より割安になる理由」、そして「平均」だけでなく「真ん中の世帯(中央値)」の視点まで整理していきます。
総務省・家計調査によると、世帯人員2人の世帯の食料費は月79,340円(2025年)です[^1]。前年の2024年は75,374円[^2]、2023年は約72,339円[^3]で、食材価格の上昇とともに年々じわじわ増えています。
| 年 | 世帯人員2人の食料費(月・費目分類) |
|---|---|
| 2023年 | 約72,339円 |
| 2024年 | 75,374円 |
| 2025年(最新) | 79,340円 |
「二人暮らしの食費は月8万円弱くらいが標準」——まずはこの感覚を持っておくと、自分の家計が高いか安いかを判断しやすくなります。
平均額だけ見てもピンと来ないので、中身を分解してみます。2025年・世帯人員2人の食料費の主な内訳はこうです[^1]。
| 項目 | 月額 |
|---|---|
| 穀類(米・パン・麺など) | 7,207円 |
| 肉類 | 6,449円 |
| 野菜・海藻 | 9,402円 |
| 調理食品(惣菜・弁当・冷凍食品など) | 12,044円 |
| 外食 | 10,805円 |
| その他(魚介・乳卵・調味料・飲料・菓子など) | 残り |
| 合計 | 79,340円 |
注目したいのは、外食(10,805円)と調理食品(12,044円)だけで合計22,849円、食費全体の約29%を占めていること。逆に言えば、二人暮らしで食費を下げたいとき、一番削りしろが大きいのはこの「外食+中食(惣菜・デリバリー)」の部分だとわかります。自炊の食材費(穀類・肉・野菜など)は、もともとそこまで大きな金額ではありません。
ここで面白いのが、二人暮らしの食費は「一人暮らし×2」よりも安くなるという点です。
単身世帯の食料費は月48,204円[^4]。単純に2倍すれば96,408円になりますが、実際の二人世帯は75,374円(2024年)[^2]で、単身の約1.56倍にとどまります。理由は規模の経済(スケールメリット)です。
ここまで紹介した数字はすべて平均値です。ただ、食費の平均は「外食が多い一部の世帯」に引き上げられるクセがあります。
たとえば、自炊中心で月5万円台の夫婦と、外食・デリバリー中心で月12万円の夫婦が混ざって平均約8万円になっている——というイメージ。だから実際の「真ん中の世帯(中央値)」は、平均よりやや低いと考えられます[^5]。
「平均より少し高いくらい」でも、中央値で見れば「ちょうど真ん中」ということは珍しくありません。平均だけを見て「使いすぎだ」と落ち込む必要はない、というのがこのメディアで一貫してお伝えしている考え方です。
一人暮らしの食費についても、平均44,659円・中央値約35,000円という同じ構造で解説しています。二人暮らしを始める前の「一人分」の感覚を整理したい方はこちらもどうぞ。
二人暮らしの食費は、一人のとき以上に「二人で仕組みを共有する」ことで下がります。ポイントは、削りしろの大きい外食・中食に手をつけることです。
1. 外食・デリバリーは「週◯回まで」とルール化……食費が膨らむ最大の要因は外食+中食(合計約2.3万円)。ここに上限を決めるだけで効果が大きい 2. 予算を「1週間単位」で決める……月単位だと感覚がぼやけるので、「1週間1.5〜2万円」など短いスパンで区切ると管理しやすい 3. まとめ買い+作り置きを分担する……二人なら片方が買い出し、片方が調理、と分担できる。規模の経済が最大限効く 4. 固定の定番メニューを5つ作る……献立に迷う時間が減り、衝動的な外食も減る
食費を1週間・1日単位に割り戻して管理する方法は、こちらの記事で詳しく解説しています。二人暮らしでも考え方は同じで、金額を2人分に置き換えるだけです。
食費と合わせて、家賃・光熱費などの固定費も二人で見直すと、家計全体のインパクトはさらに大きくなります。
Q. 二人暮らし(同棲)の食費は月いくらが普通?
世帯人員2人の食料費の平均は月79,340円(2025年・家計調査)です[^1]。自炊中心なら6万円台、外食・デリバリーが多いと9万円以上になることもあります。ただし平均は外食の多い世帯に引き上げられるため、中央値(真ん中の世帯)はこれよりやや低めが実感に近いでしょう。
Q. 二人暮らしの食費が高い気がします。使いすぎ?
一人暮らし2人分(約9.6万円)に近い、または超えているなら、外食・中食の比率が高い可能性があります。二人暮らしは本来、規模の経済で自炊効率が上がるため、外食のルール化とまとめ買いの分担で8万円弱に収まりやすくなります。食費の内訳で外食+調理食品が3割を超えていたら見直しの余地ありです。
Q. 平均より食費が高いと使いすぎですか?
一概には言えません。食費の平均は外食の多い世帯に引き上げられるため、中央値(真ん中の世帯)は平均より低めです。平均を少し超えている程度なら、標準的な範囲と考えて大丈夫です。
本記事の食費は、総務省統計局「家計調査 家計収支編」の世帯人員別・費目分類(消費支出の内訳としての「食料」。外食・調理食品を含む)による月平均額です。世帯人員2人の食料費は2025年(令和7年)で79,340円、2024年(令和6年)で75,374円。比較に用いた単身世帯の食料費(費目分類)は2024年で48,204円です。なお、一人暮らし記事で用いている「用途分類」(自世帯で消費した食料。贈答分を除く)の単身世帯食料費(2025年速報 約44,659円)とは定義が異なります。中央値は公的統計として公表されていないため、平均値と分布の傾向をもとに解説しています。
[^1]: 総務省統計局「家計調査 家計収支編 世帯人員別(世帯人員2人)」2025年(令和7年)平均・費目分類。食料 合計79,340円、うち外食10,805円、調理食品12,044円、穀類7,207円、肉類6,449円、野菜・海藻9,402円。出典: https://www.stat.go.jp/data/kakei/2.html [^2]: 総務省統計局「家計調査 家計収支編 世帯人員別(世帯人員2人)」2024年(令和6年)平均・費目分類。食料 合計75,374円、うち外食10,326円、調理食品11,538円。 [^3]: 総務省統計局「家計調査 家計収支編 世帯人員別(世帯人員2人)」2023年(令和5年)平均・費目分類。食料 約72,339円。 [^4]: 総務省統計局「家計調査 家計収支編 単身世帯」2024年(令和6年)平均・費目分類の食料費48,204円。参考として、二人以上の世帯(平均世帯人員2.88人)の食料費は89,936円、消費支出は300,243円(2024年)。出典: https://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/tsuki/pdf/fies_gaikyo2024.pdf [^5]: 中央値は公的統計として公表されていないが、食費の分布は外食の多い高額世帯に平均が引き上げられる傾向があるため、中央値は平均を下回ると推定される。