
「みんな、毎月いくらくらい貯金してるんだろう?」――口には出しにくいけど、いちばん気になるテーマですよね。
先に正直にお伝えすると、「毎月◯円」という公的な中央値のデータは存在しません。でも、それに近い調査データはあります。金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2025年」の「手取り収入から貯金にどれだけ回したか(割合)」です。これを見ると、みんなのリアルな貯金ペースが見えてきます。
まず、実際に貯金(金融資産への振り分け)をした世帯が、手取り収入のどれくらいを回しているか。2025年調査によると、単身世帯で平均38%、二人以上世帯で平均35%です[^1][^2]。
「手取りの4割近く!?」と驚くかもしれませんが、これはボーナスも含めた1年間の手取りに対する割合で、しかも"実際に貯めた人だけ"の平均です。毎月の給料から4割天引き、という意味ではないので、そこは誤解しないでくださいね。なお「貯金」といっても、預貯金だけでなく投資などへの振り分けも含んだ数字です。
ここが重要なポイントです。同じ調査で、今年(1年間で)貯金を増やせた世帯は、金融資産を持つ単身世帯のうち32.4%だけ。二人以上世帯でも38.4%にとどまります[^1][^2]。
つまり、金融資産を持っている人のなかでも、「しっかり貯めた3〜4割の人」と「今年はほとんど貯められなかった6割前後の人」に分かれているわけです。貯金している人は手取りの4割近くを回す一方、多くの人はほぼ横ばい。ここでも"平均"の裏に大きなばらつきが隠れています。
若い世代ほど、貯金への意欲は高い傾向があります[^1][^2]。
| 貯金を増やした世帯の割合 | 単身世帯 | 二人以上世帯 |
|---|---|---|
| 20代 | 43.4% | 59.0% |
| 30代 | 48.6% | 50.2% |
20代・30代は、全体(単身32.4%・二人以上38.4%)よりも「今年貯金を増やせた人」の割合が高め。若いうちに貯金習慣を持てている人が一定数いる、ということです。
調査の割合をそのまま真似する必要はありません。現実的な目安は、手取りの1〜2割を先取り貯金に回すことです。
具体例で考えましょう。手取り月20万円の人なら、その1〜2割=月2万〜4万円。これを給料日に自動で別口座へ移すだけで、年間24万〜48万円貯まります。20代単身の中央値37万円なら1年前後、30代の中央値100万円でも2〜3年で到達できる計算です。自分の年代の目標ラインは、こちらで確認できます。

大事なのは金額の大きさより、「余ったら貯める」ではなく「先に天引きする」こと。続く人はみんな、この仕組み化をしています。浮いた固定費を上乗せすれば、さらにペースは上がります。

要点を整理します。
Q. みんな毎月いくら貯金してるの?
「毎月◯円」の公的な中央値はありませんが、貯金した世帯は手取り(ボーナス含む・年間)の平均38%(単身)・35%(二人以上)を貯蓄・投資に回しています。ただしこれは"貯めた人だけ"の平均で、実際に今年貯金を増やせたのは金融資産保有世帯の3〜4割です。
Q. 手取りの何割を貯金に回すのが目安?
現実的には手取りの1〜2割からがおすすめです。手取り月20万円なら月2〜4万円。先取り貯金で自動化すれば、数年で年代の中央値に到達できます。
Q. 貯金が続く人の共通点は?
「先に天引きする(先取り貯金)」の仕組み化です。余ったら貯めるのではなく、給料日に自動で別口座へ移すことで、意志の力に頼らず続けられます。
本記事の割合は、金融経済教育推進機構(J-FLEC/旧・金融広報中央委員会)「家計の金融行動に関する世論調査2025年」(2025年12月公表)によるものです。「手取り収入からの貯蓄割合(金融資産への振り分け割合)」は、臨時収入(ボーナス等)を含む年間手取り収入に対する割合で(設問の定義による)、平均値は「実際に振り分けを行った世帯のみ」の平均です。ベースは金融資産保有世帯(金融資産非保有世帯は含みません)。ここでの「貯金」は預貯金に加え投資等への振り分けを含みます。「毎月いくら」に直した金額は、この割合をもとにした本記事の試算です。
[^1]: 金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2025年(単身世帯調査)」。貯蓄した世帯の平均貯蓄割合は手取りの38%、金融資産に振り分けた(貯蓄した)世帯の割合は全国で32.4%(20代43.4%、30代48.6%)。
[^2]: 同「二人以上世帯調査2025年」。貯蓄した世帯の平均貯蓄割合は手取りの35%、金融資産に振り分けた(貯蓄した)世帯の割合は全国で38.4%(20代59.0%、30代50.2%)。