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【2025年】老後2000万円問題、60代の貯蓄の中央値で見ると足りてる?(単身・二人以上)
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【2025年】老後2000万円問題、60代の貯蓄の中央値で見ると足りてる?(単身・二人以上)

2026.07.23
目次

数年前に話題になった「老後2000万円問題」。ぼんやり不安だけど、「実際、自分は足りてるの?」と正面から考えたことはあるでしょうか。60代のリアルな貯蓄データと照らし合わせて、確かめてみましょう。

先に結論をお伝えします。2025年時点で、60代の貯蓄の中央値は、二人以上世帯で1,400万円、単身世帯で300万円です[^1]。「2000万円」という目標に対して、中央値で見ると届いていない世帯がむしろ多数派――でも、これは必ずしも悲観すべき話ではありません。理由を順に説明します。


この記事でわかること

  • 「老後2000万円」という数字の本当の出どころ
  • 60代の貯蓄の中央値(単身・二人以上)
  • 中央値で見て、2000万円に足りているのか
  • 不足を埋める、現実的な方法

そもそも「2000万円」はどこから来た?

この数字のもとになったのは、2019年の金融審議会(市場ワーキング・グループ)の報告書です[^2]。そこでは、高齢夫婦の無職世帯(夫65歳以上・妻60歳以上)をモデルに、毎月およそ5万円の収支不足(この試算のもとになった2017年の家計調査の実額では約5.5万円)が生じ、これが続くと20年で約1,300万円、30年で約2,000万円の取り崩しが必要になると試算されました。

ここで押さえておきたいのは、2000万円は「誰にでも当てはまる絶対額」ではないということ。年金の受給額、毎月の支出、持ち家かどうかで、必要額は人によって大きく変わります。あくまで「ある前提での試算」なんです。

60代の貯蓄、中央値はいくら?

では実際、60代はどれくらい貯めているのか。金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2025年」によると、こうです[^1]。

60代平均値中央値
二人以上世帯2,683万円1,400万円
単身世帯1,364万円300万円

二人以上世帯は平均2,683万円で、これだけ見ると「2000万円クリア」に見えます。でも中央値は1,400万円。真ん中の世帯は2000万円に届いていません。単身にいたっては中央値300万円で、平均(1,364万円)との差は約4.5倍。ここでも「一部の資産家が平均を押し上げる」構図がはっきり出ています。

つまり「平均では足りているように見えて、中央値で見ると多くの世帯が2000万円に届いていない」のが実態です。50代からの流れを振り返りたい人はこちらもどうぞ。

medianof.com
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足りない=詰み、ではない

「中央値だと届いてない、やばい」と思うかもしれませんが、落ち着いてください。前述のとおり、2000万円は特定のモデルの試算値です。実際の家計調査でも、高齢無職世帯の毎月の収支不足は年によって変動しており、年金や働き方しだいで必要額は下がります。

大事なのは「2000万円」という数字そのものより、自分の場合の不足額を把握し、埋める手を打つことです。現実的な打ち手は3つあります。

まず、iDeCo・NISAで「運用しながら取り崩す」前提を作ること。老後も一括で使い切るのではなく、運用を続けながら少しずつ取り崩せば、資産の寿命は延びます。

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次に、就労期間を延ばすこと。65歳以降も働いて収入を得れば、その分だけ取り崩しを遅らせられ、不足額はぐっと小さくなります。

そして、支出のダウンサイジング。住居や保険など固定費を老後仕様に見直せば、必要な取り崩し額そのものが減ります。

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まとめ:2000万円は「目安」、大事なのは自分の不足額

要点を整理します。

  • 「2000万円」は2019年の金融審議会報告書の試算(毎月約5万円・家計調査ベースで約5.5万円の不足が20〜30年)
  • 60代の貯蓄の中央値は、二人以上1,400万円・単身300万円で、中央値では2000万円に届かない世帯が多い
  • ただし2000万円は特定モデルの数字。年金・支出・就労で必要額は変わる
  • iDeCo・NISAでの取り崩し運用、就労延長、固定費のダウンサイジングで不足は埋められる
「2000万円足りない」と一律に不安がる必要はありません。中央値という現実を踏まえたうえで、自分の不足額を把握して手を打てば、老後の見え方は大きく変わります。

今日のまとめ

Q. 老後2000万円問題の2000万円はどこから来た数字?

2019年の金融審議会(市場ワーキング・グループ)の報告書です。高齢夫婦無職世帯で毎月約5万円(もとにした2017年家計調査の実額では約5.5万円)の収支不足が生じ、20年で約1,300万円・30年で約2,000万円の取り崩しが必要、という試算に基づきます。

Q. 60代の貯蓄、中央値で見ると2000万円に足りてる?

多くは足りていません。60代の貯蓄の中央値は二人以上世帯で1,400万円、単身世帯で300万円です。平均(二人以上2,683万円)は2000万円を超えますが、一部の資産家に引き上げられており、真ん中の世帯は届いていません。

Q. 2000万円に足りないと老後は詰み?

そんなことはありません。2000万円は特定モデルの試算で、年金・支出・働き方で必要額は変わります。iDeCo・NISAでの取り崩し運用、就労延長、固定費見直しで不足は埋められます。


出典・データの前提について

本記事の貯蓄額は、金融経済教育推進機構(J-FLEC/旧・金融広報中央委員会)「家計の金融行動に関する世論調査2025年」(2025年12月公表)によるものです。「金融資産」は預貯金・保険・有価証券などを合計した額で、数値は「金融資産を保有していない世帯を含む」ベースです。「2000万円」は2019年の金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」の試算に基づく数字で、絶対的な必要額ではありません。

[^1]: 金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2025年」。60歳代の金融資産保有額の中央値は、二人以上世帯1,400万円(平均2,683万円)、単身世帯300万円(平均1,364万円)。

[^2]: 金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」(2019年6月)。高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上・妻60歳以上)で毎月約5万円の収支不足(報告書が典拠とした2017年の家計調査の実額では約5.5万円=54,519円)が生じ、20年で約1,300万円、30年で約2,000万円の取り崩しが必要と試算。

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