
「貯金ゼロなんて、さすがに自分くらいだよな…」
そう思って、こっそり落ち込んでいませんか。でも、データを見ると印象がガラッと変わります。貯金ゼロの人は、あなたが思っているよりずっと多いんです。
先に結論をお伝えします。金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2025年」によると、単身世帯は全年代で約3割が「金融資産を保有していない(貯金ゼロ)」。しかも50代では35.2%と、3人に1人以上がゼロです[^1]。この記事では、年代別・世帯別のリアルな割合と、そこから抜け出す最初の一歩を紹介します。
まずは全体像から。単身世帯と二人以上世帯で、「金融資産を保有していない」と答えた人の割合はこうなっています[^1][^2]。
| 年代 | 単身世帯 | 二人以上世帯 |
|---|---|---|
| 20代 | 33.2% | 21.6% |
| 30代 | 32.3% | 17.6% |
| 40代 | 32.1% | 18.8% |
| 50代 | 35.2% | 18.2% |
| 60代 | 30.4% | 12.8% |
| 70代 | 20.4% | 10.9% |
ひと目で分かるのは、単身世帯はどの年代でも3割前後がゼロだということ。とくに50代は35.2%で最も高く、老後直前でも3人に1人以上が貯金ゼロという厳しい現実があります。20代の33.2%と大きく変わらないあたりに、「単身は貯金の仕組みを作らないと、年を重ねても増えにくい」構図が表れています。
二人以上世帯(1〜2割)と比べて、単身世帯(約3割)はゼロの割合が明らかに高い。理由は主に2つあります。
ひとつは、生活費のすべてを1人で背負うこと。家賃・光熱費・通信費といった固定費を分担できないので、同じ収入でも手元に残りにくい。もうひとつは、「見られる目」がないこと。家族と家計を共有していると自然とブレーキがかかりますが、単身だと使おうと思えばいくらでも使えてしまう。この2つが重なって、単身はゼロから抜け出しにくくなります。
裏を返せば、単身の人ほど「強制的に貯まる仕組み」を作る効果が大きいということです。
ゼロから始めるなら、狙うべきはまず「中央値」です。たとえば20代単身なら中央値37万円、30代なら100万円。この等身大の目標に向けて、やることはたったひとつ、先取り貯金です。
具体例で言うと、手取り20万円の人が、給料日に自動で月1万円を別口座へ移す設定にするだけ。これで年間12万円、3年ちょっとで30代単身の中央値100万円が見えてきます。「余ったら貯める」ではいつまでもゼロのままなので、先に天引きしてしまうのが唯一のコツです。
自分の年代の中央値(=現実的な目標ライン)を知りたい人は、年代別の記事もあわせてどうぞ。


そして、貯まってきたお金の一部を新NISAなどの運用に回せば、時間を味方につけてさらに増やせます。毎月いくらから始めるかの目安はこちらです。

要点を整理します。
Q. 貯金ゼロの人ってどれくらいいるの?
単身世帯は全年代で約3割(20代33.2%〜50代35.2%)、二人以上世帯は1〜2割です。特に単身は50代でも35.2%と高く、貯金ゼロは決して珍しくありません。
Q. なぜ一人暮らしは貯金ゼロが多いの?
家賃や光熱費などの固定費を1人で全額負担すること、そして家計を共有する相手がおらずブレーキがかかりにくいことが主な理由です。だからこそ「先取り貯金」で強制的に貯める仕組みが効きます。
Q. 貯金ゼロから、まず何を目標にすればいい?
自分の年代の中央値がおすすめです。20代単身なら37万円、30代なら100万円。先取り貯金で月1万円ずつでも、数年で到達できる現実的なラインです。
本記事の割合は、金融経済教育推進機構(J-FLEC/旧・金融広報中央委員会)「家計の金融行動に関する世論調査2025年」(2025年12月公表)によるものです。「金融資産を保有していない世帯(金融資産非保有)」は、預貯金・保険・有価証券などの金融資産を保有していないと回答した世帯を指します(日常的な決済用の預金のみを持つ世帯などを含む調査上の区分です)。本記事では読みやすさを優先して「貯金ゼロ」と表記しています。
[^1]: 金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2025年(単身世帯調査)」。金融資産非保有世帯の割合は、20代33.2%・30代32.3%・40代32.1%・50代35.2%・60代30.4%・70代20.4%。
[^2]: 同「家計の金融行動に関する世論調査2025年(二人以上世帯調査)」。金融資産非保有世帯の割合は、20代21.6%・30代17.6%・40代18.8%・50代18.2%・60代12.8%・70代10.9%。