
独身は、自分のために自由にお金を使えるのが魅力。でもその裏返しで、「気づいたら全然貯まってない」という声も本当に多いです。実際、独身の貯金はどのくらいが"普通"なのでしょうか。
先に結論をお伝えします。独身(単身世帯)の貯金額は、中央値130万円(平均919万円)です[^1]。平均を見ると「みんなそんなに持ってるの…」と焦りますが、実態に近いのは中央値のほう。この記事では、年代ごとの推移と、二人以上世帯との差、そして独身が効率よく貯めるコツを整理します。
金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2025年」によると、単身世帯(独身)全体の金融資産(預貯金+保険+投資などの合計)は、平均919万円・中央値130万円です[^1]。
その差はおよそ7倍。平均は一部の資産をたくさん持っている人に引き上げられるため、「独身のリアルな真ん中」は中央値130万円だと考えるのが自然です。
独身の貯金は、年代によってこう変化します[^1]。
| 年代 | 平均値 | 中央値 |
|---|---|---|
| 20代 | 255万円 | 37万円 |
| 30代 | 501万円 | 100万円 |
| 40代 | 859万円 | 100万円 |
| 50代 | 999万円 | 120万円 |
| 60代 | 1,364万円 | 300万円 |
| 70代 | 1,489万円 | 500万円 |
注目は、30代から50代にかけて中央値が100万〜120万円で足踏みしていること。平均は年代とともに大きく伸びるのに、真ん中の人の貯金はなかなか増えていません。これは独身の貯金が「貯める人」と「貯めない人」に二極化しやすいことを表しています。各年代の詳しい事情は、それぞれの記事で掘り下げています。


同じ2025年調査で、二人以上世帯の中央値は720万円[^2]。独身(130万円)との差は約5.5倍もあります。
なぜここまで違うのか。理由はシンプルで、二人以上世帯は家賃・光熱費・通信費といった固定費を分担でき、共働きなら収入源も2つあるからです。独身は生活コストを1人で背負い、収入も一馬力。だからこそ、独身は「固定費をどれだけ抑えられるか」が貯金の分かれ目になります。一人暮らしの固定費の見直し方はこちらが参考になります。

独身には、二人以上世帯にない強みもあります。それは自分の判断だけで家計を動かせること。話し合いなしで、今日から先取り貯金を始められます。
具体例で言うと、手取り24万円の人が、給料日に自動で月2.4万円(手取りの1割)を別口座へ移す。これで年間約29万円、2〜3年で30代単身の中央値100万円に届きます。さらにその一部を新NISAで運用すれば、独身の"時間の自由"を投資期間の長さに変えられます。

なお、独身は将来のライフプラン(結婚するか、ずっと単身か)で必要額が変わります。まずは中央値という現実的な基準をクリアしつつ、固定費を軽くしておくと、どちらの未来にも対応しやすくなります。
要点を整理します。
Q. 独身の貯金、平均919万円と中央値130万円のどっちが目安?
中央値130万円です。平均は一部の高資産者に引き上げられており、独身の"真ん中"は中央値のほうが実態に近い数字です。
Q. なぜ独身は二人以上世帯より貯金が少ないの?
固定費を1人で全額負担し、収入も一馬力になりやすいためです。二人以上世帯(中央値720万円)は固定費を分担でき共働きも多いので、貯金が積み上がりやすくなります。
Q. 独身が貯金を増やすには何から始める?
先取り貯金の自動化と固定費の見直しです。手取りの1割を給料日に別口座へ自動で移し、浮いた固定費を上乗せすれば、数年で年代の中央値に到達できます。
本記事の金融資産保有額は、金融経済教育推進機構(J-FLEC/旧・金融広報中央委員会)「家計の金融行動に関する世論調査2025年」(2025年12月公表)によるものです。同調査の「金融資産」は預貯金・保険・有価証券などを合計した額で、いわゆる預貯金だけの「貯金」より広い概念です。単身世帯調査と二人以上世帯調査は別々の調査で、数値は「金融資産を保有していない世帯を含む」ベースです。本記事では読みやすさを優先して「貯金」と表記しています。
[^1]: 金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2025年(単身世帯調査)」。単身世帯全体の金融資産保有額は平均919万円・中央値130万円。年代別中央値は20代37万円・30代100万円・40代100万円・50代120万円・60代300万円・70代500万円。
[^2]: 同「家計の金融行動に関する世論調査2025年(二人以上世帯調査)」。二人以上世帯全体の金融資産保有額は平均1,940万円・中央値720万円。