みんなのコラム
【2026年】50代の給料の中央値は月34.6万円|生涯のピークと、その先に待つ崖
キャリア

【2026年】50代の給料の中央値は月34.6万円|生涯のピークと、その先に待つ崖

2026.08.26
目次

50代に入ると、給料の話題は少しずつ「これから」ではなく「これまで」の色を帯びてきます。役職定年という言葉が現実味を持ち、定年後の再雇用の条件が同僚のあいだで話題にのぼる。上がり続けるものだと思っていた給料が、どこかで頭打ちになる感覚を持ち始めた方も多いのではないでしょうか。

その感覚は、統計とぴったり一致しています。50代は、給料が生涯で最も高くなる年代です。そして同時に、その高さが維持される期間は思ったより短い年代でもあります。

先に結論をお伝えします。 厚生労働省の最新調査によると、給料(所定内給与額・月額)の中央値は50〜54歳で34.59万円、55〜59歳で34.65万円[^1]。この34.65万円が、全年齢を通じて最も高い中位数です。ところが60〜64歳では27.82万円まで落ちます。月6.83万円、率にして約20%のダウンです。50代とは、ピークと崖がすぐ隣り合っている年代なのです。


この記事でわかること

  • 50代の給料の中央値(50〜54歳・55〜59歳の5歳刻みの実額)
  • 全年齢で最も高い中位数は55〜59歳の34.65万円だということ
  • 50代前半から後半にかけて「真ん中は止まり、上だけが伸びる」構造
  • 60〜64歳で中位数が約20%落ちる「崖」の実額と、いま準備できること

50代の給料の中央値は、月34.59万円と34.65万円

まずは数字から確認しましょう。厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」の年齢階級別データです[^1]。

金額は所定内給与額、つまり残業代とボーナス(賞与)を含まない月額です。手取りではなく額面である点にもご注意ください。

年齢第1四分位中位数(中央値)第3四分位平均
50〜54歳26.18万円34.59万円46.29万円38.88万円
55〜59歳25.54万円34.65万円47.78万円39.62万円

中位数とは、全員を金額順に並べたときちょうど真ん中に立っている人の額です。50代前半で34.59万円、後半で34.65万円。差はわずか0.06万円、つまり600円です。50代の5年間で、真ん中の人の給料はほとんど動いていません。

なお統計は5歳刻みで公表されており、「50代全体の中央値」という数字は公表されていません。本記事でも50〜54歳と55〜59歳を分けて扱います。

40代からどう推移してここに到達したのかは、こちらで解説しています。

medianof.com
medianof.com

55〜59歳の34.65万円が、生涯で最も高い中央値

全年齢を並べると、50代が到達点であることがはっきり見えます。

年齢中位数前の年代からの変化
30〜34歳29.14万円+2.35万円
35〜39歳31.01万円+1.87万円
40〜44歳32.55万円+1.54万円
45〜49歳33.48万円+0.93万円
50〜54歳34.59万円+1.11万円
55〜59歳34.65万円+0.06万円
60〜64歳27.82万円−6.83万円
65〜69歳23.95万円−3.87万円

30代前半には5年で2.35万円あった伸びが、年代を追うごとに小さくなり、50代後半でついに0.06万円まで縮みます。そして60〜64歳で一気に6.83万円のマイナスに転じます。

伸びが止まったあとに急落が来る。この形を知っているかどうかで、50代の5年間の使い方は変わってきます。

真ん中は止まり、上だけが伸びる ― 50代の四分位

50代の内側では、もっと面白いことが起きています。中位数だけでなく、上下の四分位も並べてみましょう。

年齢第1四分位中位数第3四分位
50〜54歳26.18万円34.59万円46.29万円
55〜59歳25.54万円34.65万円47.78万円
変化−0.64万円+0.06万円+1.49万円

50代前半から後半にかけて、第3四分位(上から4分の1の位置)は1.49万円伸びています。ところが中位数はほぼ横ばい、第1四分位(下から4分の1の位置)にいたっては0.64万円下がっています。

つまり、上だけが伸びて、真ん中は止まり、下は減っているわけです。50代後半で平均が39.62万円まで上がるのは、この上位層の伸びが平均を押し上げているからです。中位数34.65万円と平均39.62万円の差は4.97万円。これは全年齢で最も大きな差です。

50代後半で「まわりはまだ上がっているらしいのに、自分は止まった」と感じるとしたら、それは錯覚ではありません。統計上、真ん中から下は本当に止まっているか、むしろ下がっています。

男女で見る50代:男性はここが頂点、女性は横ばい

男女別の中位数を見ると、50代の意味はさらに変わります[^1]。

年齢
45〜49歳37.52万円27.61万円9.91万円
50〜54歳39.54万円27.46万円12.08万円
55〜59歳39.98万円27.00万円12.98万円
60〜64歳30.13万円23.92万円6.21万円

男性の中位数は55〜59歳の39.98万円が頂点です。一方、女性の中位数は45〜49歳の27.61万円をピークに、50代を通じてじわじわ下がり、55〜59歳では27.00万円になります。

男女差は55〜59歳で月12.98万円と最大に達し、その後60〜64歳では6.21万円まで縮みます。ただしこれは差が改善したのではなく、男性側が大きく落ちた結果です。60〜64歳で男性の中位数は9.85万円下がっています。

年収ベースで見た50代と、手取りの目安

ここまでは残業代とボーナスを除いた月額でした。それらを含む年収で見ると、金額の水準は変わります。国税庁の調査による年齢階層別の平均給与です[^2]。

年齢男女計
50〜54歳559万円709万円363万円
55〜59歳572万円735万円356万円
60〜64歳473万円604万円294万円

55〜59歳の572万円が年齢階層別で最も高く、60〜64歳では473万円へ、99万円下がります。ここでも同じ形が現れています。

ただしこれは平均であり、中央値ではありません。全年齢を通した年収の中央値は約413万円と推計されます[^3]。50代の年収を572万円と比べて落ち込む必要はありません。

手取りの目安も添えます(社会保険料と税を引いた概算です。扶養家族の有無、居住地、年齢によって変わります)。

額面年収手取りの目安月あたり
500万円約390万円約32.5万円
600万円約460万円約38.3万円
700万円約530万円約44.2万円

年収の中央値と、自分が全体のどのあたりにいるのかは、こちらの記事にまとめています。

【2025年】年収の中央値は約413万円|平均478万円に届かない人が6割という現実
年収の中央値は約413万円、平均は478万円(国税庁 令和6年分 民間給与実態統計調査)。平均に届かない人は約6割。男女別・雇用形態別の中央値と、「自分は上位何%か」がわかる早見表つきで、中央値で見る本当の年収を解説します。
medianof.com

その先に待つ「60歳の崖」を、数字で先に見ておく

50代の記事で最も大切なのは、実はこの節かもしれません。60歳以降に何が起きるのかを、金額で確認しておきましょう。

年齢第1四分位中位数第3四分位
55〜59歳25.54万円34.65万円47.78万円
60〜64歳22.31万円27.82万円37.40万円
−3.23万円−6.83万円−10.38万円

中位数は月6.83万円約20%)のダウン。所定内給与の12か月分で単純計算すると、年間約82万円が消える計算になります。第3四分位はさらに大きく、月10.38万円下がります。50代後半で上位にいた人ほど、落差は大きくなります。

これは定年後の再雇用や役職からの離脱によるものですが、大切なのは「起きるかもしれない」ではなく「統計上ほぼ全員に起きている」という点です。第1四分位も22.31万円まで下がっており、下側も逃れられていません。

崖の実額と、65歳以降にさらに何が起きるのかは、こちらで詳しく解説しています。

medianof.com
medianof.com

50代の5年間で、何を準備するか

給料の伸びが止まり、その先に約20%のダウンが控えている。この構造を前提にすると、50代でやるべきことは自然と絞られます。

第一に、収入がピークにあるいまのうちに貯蓄のペースを上げること。50代後半の中位数34.65万円と、60〜64歳の27.82万円の差、月6.83万円を今のうちに先取りで貯めておけば、収入が下がったあとの生活水準の落差を吸収しやすくなります。

第二に、固定費の水準を60歳以降に合わせて見直しておくこと。収入が2割減ったあとに支出を減らすのは、心理的にも実務的にも大変です。住居費や保険料といった大きな固定費は、収入が高いうちに一度点検しておく価値があります。

同年代がどれくらい貯めているのかは、こちらで確認できます。

medianof.com
medianof.com

「老後2000万円」という数字の実際のところは、こちらで整理しています。

medianof.com
medianof.com

まとめ:50代は「頂点」であり「準備期間」でもある

  • 給料(所定内給与額・月額)の中央値は、50〜54歳で34.59万円、55〜59歳で34.65万円
  • 34.65万円は全年齢を通じて最も高い中位数。ここが生涯のピーク
  • 50代前半から後半にかけて、中位数は+0.06万円でほぼ横ばい。一方で第3四分位は+1.49万円、第1四分位は−0.64万円
  • 中位数と平均(39.62万円)の差は4.97万円で、これも全年齢で最大
  • 60〜64歳で中位数は27.82万円へ。月6.83万円約20%のダウンが待っている
50代は、給料という指標で見れば到達点です。同時に、その水準が続く期間は残り数年しかありません。ピークにいるあいだにできることを一つずつ進めておくことが、そのあとの選択肢の広さにつながります。

貯金・年収・給料の中央値をまとめて確認したいときは、こちらの早見表が便利です。自分に近い「等身大の基準」がひと目でわかります。

【保存版】お金の「中央値」まとめ|貯金・年収の平均に騙されないための早見表
貯金・年収・給料の中央値をまとめた保存版ガイド。なぜ「平均」はアテにならないのか、年代別・世帯別・男女別の中央値を一覧で確認し、自分の等身大の立ち位置を把握できます。2025年最新の公的データ(J-FLEC・国民生活基礎調査・賃金構造基本統計調査)に基づく早見表つき。
medianof.com

今日のまとめ

Q. 50代の給料の中央値はいくらですか? 所定内給与額(月額)の中央値は、50〜54歳で34.59万円、55〜59歳で34.65万円です。残業代とボーナスを含まない額面の月給にあたります。統計は5歳刻みで公表されているため、「50代全体の中央値」という値は存在しません。

Q. 給料は何歳がピークですか? 中位数で見ると、55〜59歳の34.65万円が全年齢で最も高い水準です。ただし50代前半の34.59万円とほぼ同じで、実質的には50代を通じて横ばいのまま頂点に達している形になります。

Q. 50代後半で給料が上がらないのは自分だけですか? いいえ。50代前半から後半にかけて、中位数は0.06万円しか動かず、第1四分位はむしろ0.64万円下がっています。伸びているのは第3四分位(+1.49万円)だけで、真ん中から下は止まっているのが統計上の姿です。

Q. 60歳を過ぎると給料はどのくらい下がりますか? 中位数で見ると、55〜59歳の34.65万円から60〜64歳の27.82万円へ、月6.83万円約20%)下がります。所定内給与の12か月分で単純計算すると、年間で約82万円の減少にあたります。


出典・データの前提について

本記事の月額の数値は、厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(2026年3月24日公表)による一般労働者の所定内給与額です。所定内給与額とは、決まって支給する現金給与額から時間外手当・休日手当などを差し引いた額で、残業代と賞与(ボーナス)を含みません。額面であり手取りでもありません。年収と直接比較できる数字ではない点にご注意ください。本文中で年額に換算している箇所は、あくまで所定内給与の12か月分としての単純計算であり、実際の年収とは異なります。

年齢階級別の中位数・四分位数は、同調査の統計表による産業計の値です。この統計は一般労働者(短時間労働者を除く)が対象のため、パート・アルバイト中心で働いている方は含まれません。また、年齢階級別の数値は同一の人を追跡したものではなく、ある時点における各年齢層の姿を比べたものです。したがって「60歳になると自分の給料が20%下がる」ことを直接示すものではありませんが、再雇用による処遇の変更が広く行われている実態を反映した数字と考えられます。公表は5歳刻みのため、「50代」としてまとめた中央値は公表されておらず、本記事では50〜54歳と55〜59歳を分けて示しています。

年収に関する数値は国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」によるもので、1年を通じて勤務した給与所得者が対象、賞与を含む年間の給与額です。年収の中央値は当サイトによる推計値であり、公表値ではありません。手取り額はすべて概算の目安です。

[^1]: 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」一般労働者の所定内給与額(月額、企業規模計10人以上)。所定内給与額は残業代・賞与を含まない。年齢階級別の分位数は、同調査の統計表(一般労働者・産業大分類 第3表「学歴、年齢階級、所定内給与額階級別労働者数及び所定内給与額の分布特性値」産業計)による。

[^2]: 国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」(令和7年9月公表)。1年を通じて勤務した給与所得者5,136万人が対象。

[^3]: 本記事の年収の中央値は、同調査が公表する給与階級別の給与所得者数から、各階級内で人数が均等に分布すると仮定して当サイトが算出した推計値です。

DIAGNOSIS
あなたの暮らし、中央値と比べてみよう

9つの質問であなたの家計の立ち位置がわかります

診断してみる

関連するコラム

【2026年】50代の給料の中央値は月34.6万円|生涯のピークと、その先に待つ崖