
「うちの世帯年収って、世間的にはどのあたりなんだろう?」――平均や中央値の1点だけでなく、全体の「分布」で見ると、自分の位置がぐっとつかみやすくなります。
先に結論をお伝えします。世帯年収でいちばん多いのは100〜200万円台と200〜300万円台(それぞれ14.4%)。中央値は410万円で、平均536万円は一部の高所得世帯に引き上げられた数字です[^1]。この記事では、分布の形と、自分が「上位何%くらいか」の見方を紹介します。
厚生労働省の2024年(令和6年)国民生活基礎調査による、世帯の所得金額階級別の分布はこうなっています[^1](2023年の所得、全世帯)。
| 世帯年収(所得) | 世帯の割合 |
|---|---|
| 100万円未満 | 6.7% |
| 100〜200万円未満 | 14.4% |
| 200〜300万円未満 | 14.4% |
| 300〜400万円未満 | 13.1% |
| 400〜500万円未満 | 9.9% |
| 500〜600万円未満 | 8.5% |
| 600〜700万円未満 | 7.6% |
いちばん多いのは100〜200万円台と200〜300万円台で、それぞれ14.4%。低〜中位の年収帯に世帯が集まり、そこから高い年収帯に向かってなだらかに減っていく形です。この「低いほうに山があり、右に長く裾を引く」形が、平均を押し上げる原因になります。
分布を下から積み上げていくと、自分のおおよその位置が見えてきます[^1]。
たとえば、世帯年収が400万円なら、下からおよそ半分(中央値410万円のあたり)。600万円まであれば下からおよそ3分の2の位置で、上位3割ほどに入ります。700万円を超えると、上位およそ4分の1。逆に、300万円未満の世帯で全体の約35%を占めています。
こうして分布で見ると、「平均536万円に届いていない=下のほう」ではないことが分かります。実際、平均以下の世帯は61.9%[^1]。6割超が平均未満なのですから、中央値410万円あたりにいれば、それが「ど真ん中」なんです。世帯年収の中央値そのものについては、こちらで詳しく解説しています。

平均536万円という数字は、分布のどこにあるでしょうか。実は、500〜600万円台(8.5%)のあたり。世帯の多い100〜300万円台からは、かなり右にズレた位置です。
これは、年収1,000万円や2,000万円といった高所得世帯が、平均を強く引き上げているから。分布を見れば、「平均は真ん中ではなく、上のほうに引っ張られた点」だと直感的に理解できます。だからこそ、自分の位置を知るには平均ではなく中央値や分布で見るのが正解なんです。
自分の年収帯での貯金や、手取りの目安もあわせて確認しておくと、家計設計がしやすくなります。


要点を整理します。
Q. 世帯年収でいちばん多いのはいくら?
100〜200万円台と200〜300万円台で、それぞれ14.4%と最多です。低〜中位の年収帯に世帯が集まり、右に裾を引く分布になっています。
Q. 世帯年収600万円は上位何%くらい?
おおよそ下から3分の2の位置で、上位3割ほどに入ります。700万円を超えると上位およそ4分の1です(2024年国民生活基礎調査の分布による概算)。
Q. なぜ平均536万円は「真ん中」じゃないの?
高所得世帯が平均を強く引き上げるためです。平均は分布の右寄り(500〜600万円台)に位置し、平均以下の世帯が61.9%を占めます。真ん中は中央値410万円です。
本記事の分布・割合は、厚生労働省「2024年(令和6年)国民生活基礎調査の概況」(図9 所得金額階級別世帯数の相対度数分布)によるものです。所得は2023年(令和5年)1年間の1世帯当たりの総所得で、全世帯が対象です。「上位何%」はこの相対度数分布を下から積み上げた本記事の概算(階級の境界ベース)で、正確な順位を示すものではありません。
[^1]: 厚生労働省「2024年(令和6年)国民生活基礎調査の概況」図9。所得金額階級別の世帯割合は、100万円未満6.7%、100〜200万円14.4%、200〜300万円14.4%、300〜400万円13.1%、400〜500万円9.9%、500〜600万円8.5%、600〜700万円7.6%。中央値410万円、平均536万円、平均以下の世帯割合61.9%。