
源泉徴収票を眺めながら、「この年収って、世の中的にはどのあたりなんだろう」と思ったことはありませんか。
毎年「平均年収は〇〇万円」というニュースが流れてきます。でも平均は一部の高所得者に引き上げられるため、それを基準にすると多くの人が「自分は下のほう」と感じてしまいます。本当に知りたいのは平均との差ではなく、100人並んだら自分は何番目かという順位のはずです。
先に結論をお伝えします。給与所得者の年収の中央値は約413万円。これが100人中ちょうど50番目のラインです。そして年収400万円で上位52.0%、500万円で上位36.7%、700万円で上位17.3%、1000万円で上位6.2%。さらに、平均の478万円に届かない人は60.0%と、全体の6割を占めます[^1][^2]。この記事は、その全体像を1枚の表で確認するための索引ページです。
まずは全体像です。国税庁の調査が公表している給与階級別の人数を下から積み上げ、「上位何%」に換算しました[^2]。表の見方はシンプルで、左から順に、年収/上位何%か/100人に並べたときの順位/その年収以下の人が何%いるか、を並べています。
| 年収 | 上位何% | 100人中の順位 | その年収以下が何% |
|---|---|---|---|
| 200万円 | 上位81.2% | 約81番目 | 18.8% |
| 300万円 | 上位68.1% | 約68番目 | 31.9% |
| 400万円 | 上位52.0% | 約52番目 | 48.0% |
| 413万円(中央値) | 上位50.0% | 50番目 | 50.0% |
| 478万円(平均) | 上位40.0% | 約40番目 | 60.0% |
| 500万円 | 上位36.7% | 約37番目 | 63.3% |
| 600万円 | 上位24.9% | 約25番目 | 75.1% |
| 700万円 | 上位17.3% | 約17番目 | 82.7% |
| 800万円 | 上位12.0% | 約12番目 | 88.0% |
| 900万円 | 上位8.6% | 約9番目 | 91.4% |
| 1000万円 | 上位6.2% | 約6番目 | 93.8% |
| 1500万円 | 上位1.7% | 約2番目 | 98.3% |
注目したいのは、400万円から500万円のあいだで順位が15段も動くことです。年収400万円は約52番目、500万円は約37番目。100万円の差でこれだけ順位が変わるのは、この価格帯に人がぎっしり詰まっているからです。実際、300万円超〜500万円の層だけで全体の31.4%を占めます。
逆に、800万円を超えると順位はほとんど動かなくなります。800万円で約12番目、1000万円でも約6番目。200万円増えても6段しか上がりません。上に行くほど「人がいない」ため、金額の差が順位の差に結びつかなくなるのです。
年収の中央値413万円そのものの意味と計算の考え方は、こちらで詳しく解説しています。
平均と中央値は、これだけ違います。
| 区分 | 平均給与 | 中央値(推計) | 差 |
|---|---|---|---|
| 男女計 | 478万円 | 約413万円 | 65万円 |
| 男性 | 587万円 | 約507万円 | 80万円 |
| 女性 | 333万円 | 約297万円 | 36万円 |
男女計で見ると、平均は中央値より65万円も高い位置にあります。年収2000万円超の人が32万人いる一方で、100万円以下の人は393万人。この非対称さが平均を押し上げています。
だから「平均年収478万円」を基準にして落ち込む必要はありません。平均に届いていない人が60.0%、つまり10人中6人です。むしろ平均に届いていれば、それだけで上位40%に入っている計算になります。
数字だけだとピンとこないので、「社員100人の会社」に置き換えてみます。給与の高い順に1番から100番まで並べたとき、それぞれの年収の人がどこに座っているかです。
| 席順 | その人の年収の目安 |
|---|---|
| 1〜2番 | 1500万円以上 |
| 6番 | 1000万円 |
| 12番 | 800万円 |
| 17番 | 700万円 |
| 25番 | 600万円 |
| 37番 | 500万円 |
| 50番 | 413万円(ちょうど真ん中) |
| 52番 | 400万円 |
| 68番 | 300万円 |
| 81番 | 200万円 |
たとえば年収600万円なら、100人の中で25番目。4人に1人の側にいることになります。「600万円くらいだと普通かな」と感じていた方は、思っていたより上にいるかもしれません。
一方で年収300万円は68番目です。これも「下から数えて3割」ではなく、約32人が自分より下にいるという見方ができます。同じ数字でも、上から見るか下から見るかで受け取り方は変わります。
ここが早見表の使いどころです。上の表は男女を合わせた全体の分布でしたが、男女別では中央値が大きく違います。
| 区分 | 中央値(推計) | 平均給与 |
|---|---|---|
| 男性 | 約507万円 | 587万円 |
| 女性 | 約297万円 | 333万円 |
たとえば年収500万円という同じ数字を、この3つの物差しに当てはめてみます。
なお、男女差の背景(正社員比率、勤続年数、役職の分布など)は給料の男女差の記事で扱っています。
もうひとつ、位置を大きく動かすのが年代です。年齢階層別の平均給与を見てみます[^1]。
| 年齢 | 平均給与(男女計) | 男性 | 女性 |
|---|---|---|---|
| 20〜24歳 | 277万円 | 295万円 | 258万円 |
| 25〜29歳 | 407万円 | 438万円 | 370万円 |
| 30〜34歳 | 449万円 | 512万円 | 362万円 |
| 35〜39歳 | 482万円 | 574万円 | 351万円 |
| 40〜44歳 | 516万円 | 630万円 | 359万円 |
| 45〜49歳 | 540万円 | 663万円 | 369万円 |
| 50〜54歳 | 559万円 | 709万円 | 363万円 |
| 55〜59歳 | 572万円 | 735万円 | 356万円 |
| 60〜64歳 | 473万円 | 604万円 | 294万円 |
20〜24歳の平均は277万円です。この年代で年収400万円なら、同世代の平均を120万円以上も上回っていることになります。一方、50〜54歳の平均は559万円。同じ400万円でも、同世代の平均を150万円以上下回る位置です。
つまり、全体の早見表で「400万円=52番目」と出ても、それは全年代をまぜた順位にすぎません。20代なら健闘、50代なら平均以下。同じ金額が、年代によってまったく違う意味を持ちます。
年代ごとの給料の中央値(月額ベース)は、20代・30代の記事でさらに細かく見ています。
ここからは、年収帯ごとの個別記事への入り口です。それぞれ「上位何%か」に加えて、手取り、生活水準、その年収帯の人の割合まで掘り下げています。
| 年収 | 上位何% | 手取りの目安[^3] |
|---|---|---|
| 300万円 | 上位68.1% | 約240万円(月20.0万円) |
| 400万円 | 上位52.0% | 約320万円(月26.7万円) |
| 500万円 | 上位36.7% | 約390万円(月32.5万円) |
| 600万円 | 上位24.9% | 約460万円(月38.3万円) |
| 700万円 | 上位17.3% | 約530万円(月44.2万円) |
| 1000万円 | 上位6.2% | 約730万円(月60.8万円) |
年収300万円の位置と、そこからの現実的な家計設計はこちらで解説しています。
年収400万円は中央値のすぐ上。もっとも人数が多い層の実態はこちらです。
年収500万円は「上位4割の入り口」。その中身はこちらで詳しく見ています。
年収600万円は4人に1人の水準。ここから先の伸び方はこちらで解説しています。
年収700万円は上位2割の世界です。詳しい内訳はこちらで確認できます。
年収1000万円は上位6.2%。実際の手取りと生活実感のギャップはこちらで扱っています。
最後に、この表を読むうえでの前提を整理しておきます。
| 注意点 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 1年を通じて勤務した給与所得者5,136万人。自営業者や役員報酬のみの人、年の途中で就職・退職した人は含まれません |
| 金額の定義 | 額面の年収(賞与を含む・社会保険料や税を引く前)。手取りではありません |
| 「上位%」の性質 | 各階級内で人数が均等に分布すると仮定した当サイトの推計値です[^2] |
特に大事なのが2つ目です。表の数字はすべて額面なので、手取りとは2〜3割の開きがあります。年収500万円なら手取りは約390万円、月あたり約32.5万円が目安です[^3]。生活実感と照らすときは、必ず手取りに置き換えてから比べてください。
貯金・年収・給料の中央値をまとめて確認したいときは、こちらの早見表が便利です。自分に近い「等身大の基準」がひと目でわかります。

Q. 年収500万円は上位何%ですか?
給与所得者全体(男女計)で見ると、上位36.7%にあたります。100人に並べれば約37番目で、63.3%の人は年収500万円以下です。ただし男性の中央値は約507万円なので、男性だけで見るとほぼ真ん中の位置になります。
Q. 年収1000万円は何人に1人ですか?
上位6.2%なので、およそ16人に1人の割合です。100人の会社なら6番目あたりに相当します。なお年収1000万円でも手取りは約730万円が目安で、額面との差は約270万円になります。
Q. 平均年収478万円に届かないと下位ですか?
いいえ。平均に届かない人は60.0%と過半数です。平均は一部の高所得者に引き上げられるため、多数派の実感とはズレます。真ん中の基準は中央値の約413万円のほうです。
Q. なぜ男女で位置が変わるのですか?
男性の年収の中央値は約507万円、女性は約297万円と、集団としての分布そのものが違うためです。同じ年収でも、どちらの集団の中で比べるかで「上位」か「真ん中」かが変わります。
この記事の年収データは、国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」(令和7年9月公表)にもとづきます。対象は1年を通じて勤務した給与所得者5,136万人(男性2,925万人・女性2,212万人)で、自営業者や年の途中で就職・退職した人は含まれません。金額はすべて額面(賞与を含み、社会保険料や税を差し引く前)であり、手取りではありません。
記事中の「上位◯%」と年収の中央値は、同調査が公表する給与階級別の人数から当サイトが算出した推計値です。国税庁が中央値そのものを公表しているわけではない点にご注意ください。各階級内で人数が均等に分布すると仮定して線形補間しているため、実際の値とは多少のずれが生じます。順位はあくまで目安として、大きな傾向をつかむためにお使いください。
また、年齢階層別の数値は平均給与であり、中央値ではありません。平均は高所得者に引っ張られるため、実際の「その年代の真ん中」は表の数字よりやや低くなる点もあわせて押さえておいてください。
[^1]: 国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」(令和7年9月公表)。1年を通じて勤務した給与所得者5,136万人が対象。
[^2]: 本記事の「上位◯%」および年収の中央値は、同調査が公表する給与階級別の給与所得者数から、各階級内で人数が均等に分布すると仮定して当サイトが算出した推計値です。
[^3]: 手取りは概算・目安です。額面から社会保険料(約15%)と所得税・住民税を差し引いた金額で、扶養家族の有無・居住地・年齢によって変わります。